商売の基本をコツコツと

2014-11-03

日々商売の原点を振り返る大切さを考える

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 今回は参考事例を離れて、経営コンサルタントの視点から「商売の基本」について問いかけをしました。以下を参考に、改めて「商売の基本原則」を振り返ってみて下さい。
 

1.商売の原点とはなにか

 株式会社セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長は、商売の原点について次のように言っています。
 「商売の基本原則は、(1)品揃え(2)鮮度管理(3)クリンリネス(清潔)(4)フレンドリーサービスの4つである。この基本的なことを毎日毎日続けることである。
 特別高度な技量がなくてもやれるこの基本をおろそかにしていては、もっと難しいことなどできる訳がない。商売は派手な仕事ではなく、地味なことをコツコツとやることが大切なのである。」
 この言葉は、物販のみならず飲食業やサービス業などについても当てはまります。お客様が望んでいる商品やサービスの品揃えに工夫を凝らし、最新のものを提供し、常に清潔な店舗にして、心のこもったサービスを心がけることは、全ての業種に共通することです。 

2.毎日努力していますか

 問題はこの商売の基本原則を毎日実行するように努力しているかどうかです。私は永年化学会社に勤務していました。当時は組織で仕事をしていましたので、上司からは難しい仕事を与えられ、期限に迫られ、叱られながら四苦八苦していました。早く組織から離れて独立し、自分のペースで仕事がしたいものだと思っていました。
 しかし、組織で仕事をすることで、上下・左右からチェック機能が働き、仕事が順調に進むのです。経営コンサルタントとして一人で仕事をするようになって、初めてこの「組織の力」に気がつきました。
 私自身そうなのですが、商店などの小さな会社では注意や忠告をしてくれる人が社内にはいません。したがって、毎日が何となく平凡に過ぎてしまいがちです。このような状態で5年、10年が経っていくと思うと怖い気がします。
 要は、社長や店長である責任者が心して毎日、商売について真剣に考え、行動するように努力することが大切なのではないでしょうか。
 以前に取り上げたO鰻店の事例も参考にして下さい。

(中野区中小企業診断士会 榊原貞夫)
 

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