第45回(平成28年度第2回)「中野いきいきセミナー」 

2017-05-04

第45回(平成28年度第2回)「中野いきいきセミナー」が、4月8日(土)13時から17時まで、中野区産業振興センターにおいて、27名の参加で開催されました。本セミナーは、診断士として今後の実務に役立つスキルをより向上させることを目指しています。会員が増加してきているため、前回セミナーより会員の発表者を2名から3名に増やして講演いただいています。
 
第1部は、津山会員から「山形県の小規模事業者向け販路開拓支援について」をテーマに講義いただきました。津山会員は、大手アパレル等で10年以上法人向け営業責任者を歴任しており、独立後は中小企業の最も重要な課題である営業強化、販路開拓における具体的な実行支援を得意としております。今回の講義では、山形県信用保証協会の依頼で実施した山形県にある小規模事業者7社の販路開拓支援の取り組みを紹介いただきました。支援内容は、販路開拓にとどまらず、資金繰り、事業承継、事業再生など幅広いものでした。診断士としての支援において、「PLに直結した改善指導の確立」が必要だと話されていました。 
津山会員 

第2部では、谷会員から「企業の抱える人材の確保・定着・育成課題」について講演をいただきました。谷会員は、2014年の独立以降、人材活性化に基づく経営支援を中心に活動されています。雇用確保が難しく定着率も下がっている企業が多く、人材の育成・活性化が喫緊の課題となっており、時宜に沿ったテーマでした。前半は現在の社会情勢や働き方改革に向けた行政の動きを豊富な資料に基づき解説いただき、後半は人材活性化を中心とした支援プロセスをお話しいただきました。人材活性化のベースは人材育成における人間基礎力、社会人基礎力の基礎工事であり、「自ら考える人材」の重要性を感じました。 
谷会員 

第3部では、岡見会員から自らが38年勤務してきた建設荷役機械メーカーを題材に「事例研究:経営理念を礎に築くグローバルニッチ経営」についてお話しいただきました。たった一人の創業からファミリービジネスへ、そして「LE世界№1」という目標を掲げるグローバルニッチ企業となる歩みを、企業業績と理念経営への取り組みという視点から説明いただきました。ローカル企業からグローバルニッチ企業へのKFSとして、①強固なアイデンティー、②理念経営を継続推進、③明確な事業領域の設定の3点を挙げていました。ご自身の体験も交えた具体的な内容であり、大変分かりやすく講義いただきました。 
岡見会員 

講演はバラエティに富んだテーマで、いずれも診断士として貴重な情報を収集する良い機会となりました。セミナー終了後には、恒例の懇親会を開催し、講師の方を囲んで情報交換を行いました。 
中野いきいきセミナーは、今後も3月と9月の年2回開催していきますので、会員の方には積極的に参加いただくとともに、お知り合いの方にお声掛けください。 

研修部 小林久人 

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