平成25年度第1回「中野いきいきセミナー」

2013-10-27

平成25年度第1回「中野いきいきセミナー」が9月14日(土)13時から17時まで、アーバンネット中野ビル東京リーガルマインド様第2研修室で開催されました。中野診断士会メンバーを中心に26名が参加しました。

24年度にNPO法人化したことを踏まえて、今回から中野区創業相談を経て独立された方々から創業の思いや苦労話、取り組み事例などを話していただくことにしました。

第1部は、中野区の創業相談を経て平成21年に創業された株式会社カラクリズム代表の丸山智寛社長から「町のアプリ屋さんへの道」というテーマで講演をいただきました。事業内容は家庭用ゲーム機向けゲームソフトの企画・開発を行っており、従業員はプグラマー4人、企画3人、デザイナー2人の9人で平均年齢は29歳です。売上は初年度600万円から4年後には5,800万円まで拡大したが、外注費用などがかさみ赤字になった。無理な受注を受けたことによる苦い経験を活かし、今後はあまり背伸びをせずできる範囲で品質の高い仕事を心がけるようになったとのことです。家庭用ゲームソフト分野では業界NO1の技術力を持っているという自信を従業員全員で共有していることが最大の強みだとのことです。この自信が仕事に対する余裕を生みだし、従業員のチームワークを良くしているようです。創業以来山あり谷ありの5年間でしたが、従業員の結束力が高まりチャレンジ意欲の高い集団になっている様子がホームページからも読み取れます。技術で業界NO1であるというプライドが従業員の挑戦意欲を高めているようです。創業される方には最も必要なことだといえますね。

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第2部では、会社を55歳で早期退職してから1年半経過した加藤博昭会員から「診断士になって1年5か月の軌跡―顧問企業10社を目指して」というテーマで、独立後1年5か月間の様々な取り組みと、顧問先11社を開拓することができた秘訣について講演していただきました。企業内診断士や独立後日が浅い診断士にとってはとても参考になる講演だったと思います。加藤会員は中小企業支援の公共機関や民間研修会社など様々な分野に積極的に顔をだし仕事を受託してきました。「顧問先10社を早期に開拓する」という強い思いが、独立後1年半で11社の顧問先開拓が実現できた要因だといえます。このお話は、若手診断士の顧問先開拓手法や営業手法習得などにとても役立つ話なので、是非今後お話をいただく機会を設けたいと思いました。

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第3部では、鴨志田栄子会員から「CS向上は、風土づくり、人づくり、仕組み作りから」というテーマで講演をいただきました。鴨志田会員はCS(顧客満足)の専門性を生かして、人材育成を中心にした仕事をされており、自治体の研修や途上国・新興国でのセミナー等をされています。CSというと接客・接遇のことだと勘違いされる人が多く見受けられるようです。しかし、接客・接遇はCSの入り口でしかなく、真のCSを高めるには、風土づくり、人づくり、仕組みづくりという観点から改善・改革運動につなげていくことが重要であるとのことです。CSという古くて新しい言葉をじっくりと考えさせられる講演でした。

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その後、17時30分から恒例の懇親会が開催され、盛大で有意義な情報交流が行われました。

中野いきいきセミナーは、NPO法人中野中小企業診断士会メンバーを中心に区内中小企業者や関連支援機関の皆様を含めた勉強会として、毎年3月と9月に実施しています。今後は一般の方にも開放していこうと考えています。お知り合いの方へも声をかけていただきご自由に参加していただきたいと思います。

研修部 月原弘

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