“事業は人なり”業務経歴書を活かす

2014-07-19

信用保証を受けるための重要ツール

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 創業を志す人は、選挙の三バン(さんばん)「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄:金)」と同様に三バンは成功には必要です。カバン(資金)は重要で中小企業の創業支援資金の制度があります。この制度では信用保証協会の信用保証が必要です。
 この信用保証は(1)決算内容、(2)経営者の人物、(3)資金の使途、(4)返済能力などを考慮して決定されます。ここでは、(2)経営者(創業者)の人物像(看板)を知る上では欠かせない、業務経歴書の作り方についてお伝えしたいと思います。

1.最初に従来の履歴書(学歴・職歴)をつくる

 従来の履歴書をつくり、自分自身のビジネス人としての生い立ち履歴を整理します。

2.履歴から業務経歴書に展開する

(1)最終学歴と学部・学科
 
(2)勤務先名、事業の内容、担当した業務内容とその期間
 業務内容については、例えば「営業」の場合にはどのような商品を扱い、ルートセールス、個別訪問セールスなど具体的に記入します。
 また、この期間で業績に貢献した実績や取得した技術・技能・業界知識などを併記します。(強み:セールスポイント)
 
(3)継続して同一勤務先の場合
 人事異動・部署の移動による業務内容の変更内容を記入します。この間に昇格などの役職名も記入します。(地位による権限・能力の変化)
 
(4)勤務先が変わった場合
 (2)と同様に勤務先名などを記入してまとめます。
 
(5)資格の活用
 獲得した資格を明記します。特に創業事業と関連のある資格は強調します。
 

3.創業事業との結びつけ

(1)ジバン(地盤)を活かす
 創業に際しては、その事業内容が創業者の業務経験と関連のある、いわゆる、土地勘の有無が成功への近道とも言えます。しかし、地盤沈下している業界からの脱出の、新規分野への事業展開であっても、培われた経験や知識などを活かすことが必要です。
 
(2)人脈と協力者(企業)・支援者の確認
 創業以前に培われた、人脈や協力者(企業)・支援者が創業後の事業活動に活用可能か、また、継続できるか、再確認が大切です。また、新規得意先開拓の際の創業者自身のプロフィールの説明に活かせます。

(中野区中小企業診断士会 鈴木 勇吉)

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