「中野いきいきセミナー」開催報告

2016-04-17

第43回(平成27年度第2回)「中野いきいきセミナー」が3月19日(土)13時から17時まで、中野区産業振興センターにおいて、28名の参加で開催されました。今回は中野中小企業診断士会メンバーだけでなく、新宿区中小企業診断士会からも参加いただきました。本セミナーは、診断士として実務に役立つスキルをより向上させることを目指しています。今回も外部講師1名含めて3名の方に講演いただきました。

第1部は、矢野会員から「診断士は見た!ものづくり補助金の現場」をテーマに診断士としての申請事業者との理想的な関わり方を中心に講義いただきました。矢野会員は、大学卒業後ゼネコン・金融サービス業・米系金融業でのキャリアを積み、2013年に独立し、ものづくり補助金の東京地域事務局の業務等を行っています。事務局での業務経験を踏まえての申請書作成のポイントは非常に実践的な内容でした。診断士の心構えとして、交付決定後も事業完了まで事業者に寄り添うつもりで支援を行う姿勢が重要であると話されていました。

矢野会員

第2部では、外部講師として株式会社OCL代表取締役である四ツ柳茂樹氏から「創業者の抱える課題及び支援ニーズ等について」というテーマで講演をいただきました。四ツ柳社長は、大学卒業後、NTTを経て2002年に会社設立し、起業者・中小企業に対して経営戦略、新事業支援を行っています。これまで4,000件以上の起業相談を受けてきた中で感じた、創業者が抱える悩みや課題はどのようなことか、専門家のどのような支援を必要としているのか等をお話しいただきました。企業支援で大事なこととして①プラス思考、②相談者のレベルに合わせる、③「起業が絶対」ではない、④ やりなおせる失敗を、の4点を挙げていました。

四ツ柳社長

第3部では、若林会員から「地元密着型食品スーパーマーケットの新規出店事例」~総資産を超える設備投資案件にコンサルタントとしてどう対応したか~」についてお話しいただきました。赤字決算の地元密着型食品スーパーで総資産とほぼ同額の設備投資案件の可否についてクライアントの社長から相談を受けた実際の事例に基づいた具体的な分析事例であり、小売業に対する診断業務に活用できる内容で参考になりました。東京都振興公社の商人大学でVMDの講師の経験も有している若林会員だけあって、経験談を交えた興味を引く講演となりました。

若林会員

外部講師1名、会員2名の講演は、バラエティに富んだテーマで、いずれも診断士としての業務に役立つ内容でした。セミナー終了後には、恒例の懇親会を開催し、講師の方を囲んで情報交換を行いました。
中野いきいきセミナーは、毎年3月と9月に実施していますので、会員の方には積極的に参加いただくとともに、お知り合いの方に声をかけていただきたいと思います。

研修部 小林久人

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