第46回(平成29年度第1回)「中野いきいきセミナー」

2017-09-30

第46回(平成29年度第1回)「中野いきいきセミナー」が、9月16日(土)13時から17時まで、中野区産業振興センターにおいて、29名の参加で開催されました。本セミナーは、診断士としての実務的なスキル向上を目指しています。会員が増加してきているため、昨年度より会員の発表者を2名から3名に増やしました。
第1部は、谷口会員に「ロシアを知ろう」というテーマで講演をいただきました。谷口会員は、大手精密機械メーカーで生産技術部長・コンポーネント開発センター所長を経て関連会社社長を歴任、退職後の2003年に中小企業診断士登録されています。最も近い隣国でありながら、近隣アジア諸国に対するほどの知識を持ち合わせていないロシアについて、様々な観点から詳細なデータを報告いただきました。クリミア併合、対IS、対北朝鮮、チェチェン紛争など難しい問題を抱えつつも、極東地区への日本企業の進出、北方4島の共同開発、ロシア人のインバウンドなど我が国との交流の一層の増加を予想されていました。

第2部では、石川会員から「利益を生み出す仕掛けと人づくり」について講義いただきました。石川会員は、大手自動車メーカーおよび上場ベンチャー企業の創業社長の秘書を経験した後、多くの転職をするなかで「経営者と社員の想いが相互に機能する組織を作りたい」と診断士資格を取得し独立創業されました。前半は中小企業の雇用およびメンタルヘルスの現状、活力・.熱意・没頭をベースとしたワークエンゲージメントの概要をお話しいただき、後半は業績を上げる組織とその運用管理の手法を分かりやすく解説いただきました。

第3部では、地方銀行での13年間の勤務を経て、現在はコンサルティング会社にて、中小企業向けに金融機関との取引支援・事業計画策定支援・資金調達サポートなどを行っている吉田会員から「事業性評価について」お話しいただきました。金融機関を取り巻く環境が大きく変化するなか、金融行政において、金融機関に「事業性評価」に基づく融資が求められています。その背景、および概要を説明いただくとともに、中小企業診断士の顧客支援として金融機関にどのような内容を示すことが有効かという点について、ご自身の体験も交えて具体的に講義いただきました。

それぞれタイムリーかつ興味深い内容であり、講師の方と参加者の間で時間が足りないほど活発な質疑が行われました。その後、17時30分から開催された懇親会も、講師の方を囲んでの有意義な情報交流の場となりました。
中野いきいきセミナーは、毎年3月と9月に実施していますので、会員の方には積極的に参加いただくとともに、お知り合いの方に声をかけていただきたいと思います。

研修部 小林久人

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