総合衣料品小売業の売上アップを実現する秘策

2012-04-04

※ 2010年8月4日に中野区HPに掲載された記事です。

1.カジュアルな生活に対応した店づくり

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顧客の生活場面は様々に想定されます。フォーマルな場面、ビジネスの場面、レジャー・アウトドア生活の場面、カジュアルな生活場面等々。経営改善の第一歩は、どのような生活場面を想定して生活提案をしていくのか、これを明確にすることです。
店づくりを検討する際に重要なのは、顧客の商品に対する価値観を十分に踏まえることです。いまや消費の主力は第二次大戦後のベビーブーマーたちですが、彼らは生活体験が豊かで情報通、商品ニーズは繊細であり、品質と価格について厳しい評価をし、モノだけでなくサービスを重視する、といった価値観をもっています。このような価値観を踏まえて、カジュアルな生活場面を想定した店を目指すべきでしょう。

2.ファッショングッズ(婦人服)の鮮度アップ

鮮度は生鮮食品のみの専売特許ではありません。ファッショングッズこそ鮮度が欠かせません。いつ行っても同じ商品が並んでいるようでは、魅力のある店とはとても言えるものではありません。たちどころに来店客数の減少をきたすことになります。
鮮度アップのポイントの第一は、展示会での大量発注や居座り仕入れをやめ、出向き頻度仕入れに切り替え多品種を少量ずつ仕入れるなど、仕入れ方法を根本的に変えていくことです。第二は、売場での商品管理を徹底し、仕入れ後何日で見切りに踏み切るか、ガイドラインを決めて、鮮度のあるうちに現金化して新しい商品の仕入れ資金を生み出していくことです。結果、常に新しい商品で売場が埋まることになります。

3.プライスライン政策の戦略性

プライスライン政策は小売業にとってその店の個性を訴求する最高の戦略だといわれています。とくに婦人服のプライスラインの設定は、立地、対象顧客、商品構成などを総合的に勘案して慎重に決定する必要があります。

(中野区中小企業診断士会 岡田皓三

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