経営の三要素は企業成功のキーファクター

2013-01-29

基本をおさえて円滑に事業を立ち上げよう

001

 大学で法律を専攻し就職したAさん。様々な経験を積む中で、ある時期には自分探しで悩みました。考え抜いた末、専門の法律を活かして行政書士として出直そうと転職を決断、資格を取得しました。
 その後、行政書士として独立したAさんは経営の三要素をしっかりとおさえていたので、事業は順調に拡大して目標をクリアする事ができました。

 Aさんの起業に至る経緯を追ってみましょう。
 
 Aさんは資格取得後、3年間、先輩事務所での見習期間を経て独立する決意を固めました。折から介護保険法の施行があり、この福祉介護分野の諸手続に着目。新規参入可能と判断して、自分の専門分野にと決めました。
 更に事業展開について、(1)通常手続業務で生計費を稼ぐ(2)福祉介護手続積極開拓(3)会社設立独立支援の相談とセミナー開催というトライアングル作戦を宣言しました。この3面作戦により独立後3年でオフィス規模3倍、収益3倍の達成を見込むという目標を立て、見事クリアしたのです。現在は、公的機関の経営アドバイザーやセミナー講師としても活躍しています。

 経営の三要素とは、「ヒト」「モノ」「カネ」の事ですが、起業に絞って見てみましょう。
 

1.「ヒト」では、本人の起業・独立の動機が大切

 動機はキッカケとは違い、独立して何が何でもやり抜くのだという筋道の通った意思。だから、金融機関でも動機を最重要視するのです。 

2.「モノ」では、「何を何処でどの様に」という仕事の実態が問題

 既存の同業者の中で一旗揚げるには、お客様のニーズに的確に適応した独特の手法を保持している筈です。この実態の詳細を本人の脳裏に明確にイメージ出来なければなりません。

3.「カネ」では、元手と信用力と算盤勘定(事業計画)の3組が大切

 「モノ」で描いたイメージと事業計画とが合体すると経営ビジョンとなり、ここで初めてGOサインが出せるのです。

 Aさんの例で見れば、下記の通りになります。
「ヒト」先輩事務所での見習い期間を経て独立する決意を固めた(確たる動機)
「モノ」福祉介護分野を専門にした(独特の手法=他社との差別化)
「カネ」トライアングル作戦を宣言(経営ビジョン)

 Aさんによれば、「ヒト」では人脈と出会い、「モノ」ではホームページの効率的運用も業容拡大の大きな原動力になったそうです。

 経営の三要素は基本中の基本ですが、この基本をしっかりとおさえているケースは意外と少ないものです。この機会にもう一度ご自身の「経営の三要素」を見直して、円滑に事業を立ち上げて頂きたいと思います。

 (中野区中小企業診断士会 太田 龍雄)
 

Copyright(c) 2010 NPO法人 中野中小企業診断士会 All Rights Reserved.