お客を呼び込む「入りやすい店」づくりは「基本」の徹底から
2012-06-23
※2010年8月4日に中野区HPに掲載された記事です。
お客様の視点から「入りやすい店」をつくる
顧客の買物行動の多様化が進み、商店街の集客力は低下し、売り上げ不振から空き店舗になる個人商店が増える一方で、生鮮品まで手掛けるコンビニエンスストアも出はじめました。
売り上げ不振を打開するためには、まずお客を店内に呼び込むことが必要となります。『店』は「見せ」=「魅せ」に通じるように、店舗の吸引力を高めることが求められます。そのためには、以下のような4つの「・・せる」が大切となります。
- 店舗を目立たせる
- 店舗あるいは商品に関心をもたせる
- 商品をほしいと感じさせる
- 店に入らせる
結果的に「お客が入りやすい店」づくりが、繁盛のための基本的条件ともいえます。
しかし、現状はどうでしょうか? 3年ほど前に、区内のある商店街の加盟店(およそ130店)を対象に、顧客の視点で「魅力ある、入りやすい店」を目指して「店頭診断」を実施しました。その結果は、10点満点での平均点は、合格ラインぎりぎりの6点であり、5点以下の店が全体の3割を超えていました。
この調査での特に目立った問題点を整理すると、以下のようになりました。
- 道路と店の入口に大きな段差のある店
- 店頭上部の看板部分や日覆いの汚れが目立つ店
- 店名の看板がはっきりわからない店
- 住まいと売場が雑然として、生活臭がにじみ出ている店
- 店頭や店内の陳列が雑然とした店
- 「売り」の商品がない、あっても全く目立たない店
- ショーウインドーが全く機能していない店
- 定休日や営業時間の表示のない店
- 道路へ大きくはみ出し陳列をしている店
- 照明が暗くて店内の様子がわからない店
これらは、お客を呼び込む店として当たり前の基本的事項ができていない例です。
はたして自分の店がどこまでできているか、他山の石として自己点検をしてみましょう。
店頭をはじめ自店の状況を振り返り、店としての基本的な問題点は、早急に改善してお客様に支持されるお店を目指したいものです。
(中野区中小企業診断士会 片山 國義)